++十字架を掲げる理由++
もう俺には何も無い
得るべきものも、失くせるものも
本当に何も無い
夢も希望も、絶望でさえも
俺には皆無だ。
いつからだろうか。
覚えていない
いや、本当に本当の
最初っからかもしれない。
そんなことは関係無いんだ。
始まりの刻を知ったって
何が変わる訳でもない
だからかもしれない。
こんな思考のせいなのだろう。
俺はいつの間にか
十字架を掲げていた。
なるがままに流されていただけなのに
自分の意志なんて何一つ持っていなかったのに
気がつけば
俺の周りに人が集い
自由の言葉を叫んでいた。
それでも俺は変わらない。
変われないんだ。
心なんてもの
持っていないのだから。
変われる要素なんて
何も無いのだから。
俺の周りに群れる奴等を
俺はどうとも思わない。
感情も無いから。
何も感じられないから。
それでも奴等は
群れ続ける。
俺を信じて疑わない。
別に憐れとは思わないが
馬鹿だとは思う。
阿呆だとは思う。
だが俺が抱けるのはそこまでさ。
Reason of the cross
十字架は永遠に。
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後書き (作:風名 2006.11.10 up:12.6)
授業中の落書きより。
沙羅ちゃんの追加お題です。
ちょっと休憩としてUPしてみました(笑)
私の話には 捻くれた男の子の登場人物 多いです。
改めてそう思いました。
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